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本『午後二時の証言者たち』





三月五日、8歳の少女が横断歩道で車にはねられ死亡した。
被疑者は26歳の会社員。
目撃者はたった一人。

事故で救急車が要請した戸倉病院は「外科医が手術中のため」と受け入れ拒否。
さらに15分かかる新生会病院にて少女は動脈からの出血死。
しかし、戸倉病院の外科医は手術中ではなく、午後から休診のため不倫相手とスポーツ観戦していた。

裁判では執行猶予がついて結審した。

その後、戸倉病院の外科医は、葱畑にて刺殺され動脈からの出血死。
事故の加害者は、ホテルのバスルームにて手首を切って出血死。



一応、ミステリーということですが、犯人はすぐわかっちゃいます。
だけど、犯人探しをすることだけが面白いわけじゃないのだ、と思う。
一連の事件に関わる様々な登場人物の視点からそれぞれの日常の生活が
あぶり出されていきます。

不倫を無責任に楽しむ女は勘が鋭く、職場であるサロンで指名してきた女が
何者なのかが気になる。
大手スーパーのドラ息子は傲慢で、罪の意識なんてかけらもなく、女にだらしない。
夫の脳梗塞でパートを掛け持ちしなくては生活できなくなった主婦は
娘の結婚を控えて困窮していた。

人物描写が丁寧で、事件にそこまで関係ないだろ?って思うところまで細かく書き込まれていて、
いろんな人の思考回路を覗き込んだ気分になってしまう。
でも、そんな冗長な部分が多いのにもかかわらず、それがかえって面白く、
ラストの母娘の愛に満ち溢れた生活を振り返る部分は泣けてくる。

初めての作家さんでしたけど、面白かった〜
また別の作品も読んでみたいと思いました。

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コメント

非公開コメント

No title

人物描写のこまかいの
書きだした部分だけでも
笑ってしまいました。(^^)
こういうのってシナリオをかくみたいに
かいてるのかなあ。
冗長だけど引き込まれるtっていうのは
楽しそう。気になります。(^^)

玉坂めぐるさん

なかなかじっくりと読み応えのある文章でしたよ。

著者の天野節子さんって、wikipedia先生によると10年前、
60歳になってから自費出版で小説家としてデビューされてるんです。
すごいなぁ。
人生経験のある方だからこその人物描写なんだろうな〜と感服しましたです(*´∀`*)

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